目に見えないから不安…PM2.5、どのように対策すべき?

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目に見えないほど細かいから、恐怖心が募るPM2.5。住んでいるエリアのPM2.5濃度の調べ方や、濃度の判断基準など、正しい情報と知識を持ってきちんと対応策を講じられるように、東京大学大気海洋研究所の中島映至 教授、鶴田治雄 特任研究員、国立環境研究所 環境健康研究センターの上田佳代 主任研究員にお話を伺いました。

PM2.5の濃度、どのくらいなら気をつけるべき?

「すべての人にある程度の健康影響を与える可能性がある注意喚起の目安としては、PM2.5濃度が1立方メートルあたり約70μgです。

とはいっても、個人差が大きいので、上記濃度以上でも影響が出ない人もいますし、喘息の人はより低濃度でも症状が出現する可能性もありえます。

どのぐらいのレベルがどうか、ということを明言するのは難しく、今後の疫学調査の結果も気になるところです」(上田主任研究員)

PM2.5の影響で屋外活動を控えるべき?

「日本のPM2.5濃度の年間平均値は減少傾向にあるため、ほとんどの人は過度に心配する必要はないと個人的には思います。

ただし、小児、高齢者、基礎疾患(喘息などの呼吸器疾患、心臓病など)のある人など影響の出やすい人(高感受性者)は、PM2.5濃度が高い日には屋外での激しい運動を控えた方がいいでしょう」(上田主任研究員)

PM2.5から体へのダメージを軽減する方法

「何はともあれ、空気清浄機は有効だと思います。私自身、小児ぜんそくをもっていて、40代で東北から関東へ引っ越した数年後、咳込んだり、顔のアトピー性皮膚炎などが激しくなりました。

大気汚染の研究をしていることもあって、空気清浄機を自宅と研究室に導入しましたが、数ヶ月後にはフィルターが真っ黒になっていました。

これは大気中に存在するススや汚染物質がフィルターにくっついたためです。空気清浄機がなければ、自分の肺で濾過しているのと同様です。以来、症状は出ておらず、手放せません」(中島教授)

今すぐ始められる、家庭でも可能なPM2.5への対策

最近は、空気清浄機能のついたエアコンやはっきりPM2.5 対応とうたっている空気洗浄機もあるようですので、メーカーや品番をよく確認して、活用してみるのもいいと思います」(中島教授)

一般的なマスクを着用しても、きちんとフィットしていれば、ある程度の効果は期待できます。もちろん、高性能な防じんマスクは効果が高いですが、息苦しさがあるので、普段の生活に使う場合や長時間使用には、現実的ではないと思います」(上田主任研究員)

空気洗浄機で室内の空気をなるべくきれいに保ち、比較的手に入りやすい風邪用のマスクを使用するだけで、呼吸器系への負担をある程度は軽減できるというから、ぜひとも導入したいもの。

ほかにも、空気洗浄機のフィルター掃除をこまめにすることなども重要ですね。

日本のPM2.5の環境基準は?

日本では、微小粒子状物質(PM2.5)における環境基準は、『1年平均値が1立方メートル当たり15μgマイクログラム以下で、かつ、1日平均値が1立方メートル当たり35μg以下であること』です。

この基準値は米国と同じで、ヨーロッパと比べると低い値です。

なお、世界保健機構(WHO)では、『1年平均値で1立方メートル当たり10μg(マイクログラム)以下、1日平均値で1立方メートル当たり25μgマイクログラム)以下』と定めています

環境省は、2013年の1月以降、西日本でPM2.5の高濃度が出現したことを受けて、2013年(平成25年)2月に、健康影響が出現する可能性が高くなると予測されるPM2.5の濃度レベルを、法令等に基づかない『注意喚起のための暫定的な指針となる値』として、下記の表のように定めました。

それによると、『1日平均値が1立方メートル当たり70μg(マイクログラム)を、注意喚起の基準』とし、一日の早めの時間帯に判断する値として1時間値が1立方メートル当たり85μgマイクログラムとしています。

ですが、午前中は濃度が低くてもお昼頃から高くなるときもあり、自治体では、発表や注意喚起の仕方に新たな取り組みも始められてきています。

なお、下記の表で定められた通り、1日平均値が1立方メートル当たり70μg(マイクログラム)以下でも、呼吸器系や循環器系疾患のある人や、子どもや高齢者などの高感受性者は、健康への影響が見られる可能性があるため、体調の変化と大気汚染のレベルとに、関心をもっていただき、注意していただければと思います」(鶴田特任研究員)

表 環境省がHPで2013年11月に提示した注意喚起のための暫定的な指針

表 環境省がHPで2013年11月に提示した注意喚起のための暫定的な指針

まとめ

  • PM2.5濃度が1立方メートルあたり約70μgを超えたら、外出は控えましょう
  • 子どもや高齢者、喘息、心臓病などの人は、PM2.5濃度が高い日の屋外活動を控えたほうがベター
  • PM2.5の影響が出やすい人がいる家庭では、空気清浄機能のついたエアコンやPM2.5対応の空気洗浄機を使用しましょう
  • フィットしたマスクの着用が、PM2.5を呼吸器系へ到達するのを予防します

 私たちにどんな影響があるの? PM2.5対策まとめ

 

【取材協力】
東京大学大気海洋研究所 中島映至 教授
東京大学大気海洋研究所 鶴田治雄 特任研究員
国立環境研究所 環境健康研究センター 上田佳代 主任研究員

文:

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