洗濯物を干してもOK? PM2.5の影響と家事対策

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日常生活の中で外に出る必要があるもの。たとえば、洗濯物を干す、布団を干す、庭の手入れをする、子どもを公園で遊ばせるなど、PM2.5の影響が考えられる場所での家事・育児は行ってもいいものなのでしょうか?

東京大学大気海洋研究所の中島映至教授、鶴田治雄 特任研究員、国立環境研究所 環境健康研究センターの上田佳代 主任研究員に伺いました。

日平均70μg/立方メートルの高濃度なら外遊びは避けて

まずは環境省大気汚染物質広域監視システム「そらまめ君」でPM2.5の濃度を確認。「『目に見えないから不安…PM2.5、どのように対策すべき?』に掲載されている表にあるように、日平均値で1立方メートル当たり70μgを超えると予想される日は、子どもさんを外で遊ばせたり、庭いじりなどは、避けたほうがよいと思います」(鶴田特任研究員)。

極端にならないよう、生活のバランスを考えて

「確かに、屋外のPM2.5濃度が高い日に、窓を閉めた屋内にいれば、PM2.5へ体をさらすこともある程度減らせるでしょう。しかし、屋内でも、喫煙や調理、ストーブから粒子は発生します。

一方で、ずっと屋内に閉じこもることによる健康影響(運動不足、精神的ストレス等による健康影響)も無視できないところです。PM2.5曝露を減らすための行動も大切ですが、場合によっては、その行動が極端になる場合には、副作用を伴う場合もあるので、バランスを考えてくださいね」(上田主任研究員)。

外出や帰宅後、部屋にPM2.5を持ち込まないためにすべきこと

うがい、手洗いは必須! 洗顔も◎

「大気エアロゾル(大気微粒子)のうち、直径2.5ミクロン以下の粒子であるPM2.5のなかには、工場やクルマから排出された二酸化硫黄(SO2)ガスが大気中で光化学を起こしてできた硫酸塩エアロゾルが含まれています。

これは、いってみれば硫酸からできた塩の一種ですから、外出から帰ってきたときはうがいと手洗いは励行した方がよいと思います。私もやっていますよ」(中島教授)。

うがいと手洗い、そして、顔も洗った方がよいと思います。けっこう汚れが落ちますし、とてもさわやかになりますね!」(鶴田特任研究員)。

 

洗濯物を外に干すのは…

「PM2.5が洗濯物に付着した場合の影響については、まだそのような研究報告を見たことがありません。ずっと以前は、『近くに工場があって、そこから排出された粒子が洗濯物に付着して困る』という苦情が自治体に寄せられたケースも知ってはいますが…。

現在でも、黄砂や高濃度のPM2.5がやって来たときは、洗濯物や布団などを外に出すのは、避けたほうがよいと思います。PM2.5や黄砂などによって、洗濯物が汚されないためにも、日当たりにサンルームを設置するご家庭が西日本では増えていると聞いています。ただし、購入する予算と設置する空間がある程度必要になりますが、有効な対策の一つだと思います。なおPM2.5の微粒子にはいろいろな化学成分が含まれていますので、その衣類などへの影響についてはこれからの研究課題です」(鶴田特任研究員)。

 

洗濯物を取り込むとき、手で払ってもOK?

よく、花粉症の人が洗濯物を取り込むときや、室内に入るときなど、手で衣類を払うなどすると、少しは衣服についた花粉を減らすことはできるといいますが、同じことがPM2.5にも言えるのでしょうか?

また、喘息もちの方は、できれば室内干しのほうが、体をまもる、という点では効果があるのでしょうか?

PM2.5とスギ花粉とでは、粒子径が異なる(スギ花粉は30μm、PM2.5は2.5μm以下)ため、明らかな効果があるかどうかは、まだわかっていません。

洗濯物の室内干しにより、屋外のPM2.5付着を防ぐことはできるかもしれませんが、十分乾燥しない場合は、逆の影響(生乾きによるニオイや雑菌の繁殖など)が出てくる可能性があります」(上田主任研究員)。

「現在では、乾燥も同時にする自動洗濯乾燥機が使われてきていますね。ただ、電気をより多く使いますので、何事もバランスですね」(鶴田特任研究員)。

自分の家族の体調や、ライフスタイルを考え、そして環境のことも考えて、バランスよくPM2.5 と付き合っていきたいものですね。

まとめ

  • 環境省大気汚染物質広域監視システムそらまめ君」で、PM2.5の濃度を確認してみましょう
  • 日平均値で1立方メートル当たり70μgを超えると予想の日は、子どもを外で遊ばせないように
  • 黄砂や高濃度のPM2.5がやって来たとき、洗濯物や布団などを外に出すのは、避けたほうがベター
  • 外出から帰って来たときには、必ずうがいと手洗い、洗顔で呼吸器系への到達を予防しましょう

 私たちにどんな影響があるの? PM2.5対策まとめ

【取材協力】
東京大学大気海洋研究所 中島映至 教授
東京大学大気海洋研究所 鶴田治雄 特任研究員
国立環境研究所 環境健康研究センター 上田佳代 主任研究員

文:

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