衣料を傷めずに汚れをしっかり落とすには、繊維の種類によって洗剤や洗い方を変えることが大切です。実際の生地の特性は、糸の撚り方や生地の織り、編み方によっても多少違いますが、基本的な繊維の特徴を知って、お手入れの参考にしてみましょう。

繊維のおもな種類と分類

天然繊維

植物や動物を原料とする繊維。

植物繊維

動物繊維

化学繊維

化学的な合成や加工によってつくられる繊維。

再生繊維

半合成繊維

合成繊維

綿(コットン)

綿の特徴

綿花を原料にした、植物繊維。衣料によく使われる素材です。

 ○ 吸水性にすぐれ、ぬれても丈夫

 ○ 通気性がよい

 ▲ シワになりやすい

 ▲ 日光で黄ばみやすい

綿のお手入れ上の留意点(家庭で水洗いできる場合)

  • どの洗剤でも洗える(生成りや淡色のものは蛍光剤無配合の洗剤で洗う)
  • シワになりやすいので、脱水は短めに
  • アイロンは高温(180~210℃)でかける

麻の特徴

植物の茎や葉を原料にした繊維。エコな素材として近年注目を集めています。

 ○ 通気性がよく、涼感がある

 ○ 吸水性が高い

 ▲ シワになりやすい

 ▲ 摩擦により毛羽立ちやすい

麻のお手入れ上の留意点(家庭で水洗いできる場合)

  • どの洗剤でも洗える(生成りや淡色のものは蛍光剤無配合の洗剤で洗う)
  • シワになりやすいので、脱水は短めに
  • アイロンは高温(180~210℃)でかける

毛(ウール)

毛の特徴

羊毛を原料にした動物繊維。

 ○ 保湿性、吸湿性、保温性がよい

 ○ シワになりにくい

 ▲ ぬれた状態で摩擦が加わると、縮みやすい

 ▲ アルカリ洗剤でフェルト化しやすい

 ▲ 日光で黄ばみやすい

 ▲ 虫に食われやすい

毛のお手入れ上の留意点(家庭で水洗いできる場合)

  • 中性のおしゃれ着用洗剤で洗う
  • 塩素系漂白剤、粉末酸素系漂白剤は使えない
  • 必ず陰干しする
  • アイロンは中温(140~160℃)であて布をしてかける

絹(シルク)

絹の特徴

蚕が繭をつくる際に吐く絹糸からつくられています。美しい光沢をもち、肌触りがよく、高級衣料品としてニーズの高い素材です。

 ○ 美しい光沢をもち、肌ざわりがよい

 ○ 夏は涼しく、冬は暖かい

 ▲ ぬれるとシミになりやすい

 ▲ アルカリ洗剤に弱い

 ▲ 日光で黄ばみやすい

 ▲ 虫に食われやすい

絹のお手入れ上の留意点(家庭で水洗いできる場合)

  • 中性のおしゃれ着用洗剤で洗う
  • 塩素系漂白剤、粉末酸素系漂白剤は使えない
  • 必ず陰干しする
  • アイロンは中温(140~160℃)でかける

レーヨン・キュプラ

レーヨン・キュプラの特徴

綿の実や木材を原料にした再生繊維。土の中で分解されるため、環境負荷の少ない繊維とされています。

 ○ ドレープ性があり、すべりがよい

 ○ 吸湿性、吸水性が高い

 ▲ シワになりやすい

 ▲ ぬれると縮みやすく、強度が下がる

レーヨン・キュプラのお手入れ上の留意点(家庭で水洗いできる場合)

  • どの洗剤でも洗える
  • シワになりやすいので、脱水は短めに
  • アイロンは中温(140~160℃)でかける

アセテート

アセテートの特徴

木材を原料にした、半合成繊維。絹のような光沢やしなやかさを持ち、天然繊維の質感と、合成繊維の機能性を兼ね備えています。

 ○ 光沢やしなやかさを持つ

 ▲ アルカリに弱い

 ▲ 摩擦に弱い

 ▲ マニキュアの除光液やシンナーに溶ける

アセテートのお手入れ上の留意点(家庭で水洗いできる場合)

  • 中性のおしゃれ着用洗剤で洗う
  • アイロンは低温(80~120℃)でかける

ナイロン

ナイロンの特徴

化学繊維の中でも古くから利用されている繊維。摩擦や折り曲げに強いため、衣料品以外にも幅広く利用されています。

 ○ 軽くて弾力性に富む

 ○ 吸水性がある

 ○ シワになりにくい

 ○ 乾きが早い

 ▲ 静電気が起きやすい

 ▲ 日光で黄ばみやすい

ナイロンのお手入れ上の留意点(家庭で水洗いできる場合)

  • どの洗剤でも洗える
  • 必ず陰干しする
  • アイロンは低温(80~120℃)でかける

ポリエステル

ポリエステルの特徴

軽くて丈夫なため、合成繊維の中でもっとも幅広く活用されている繊維。

 ○ 軽くて丈夫

 ○ シワになりにくい

 ○ 日光に強い

 ○ 合成繊維の中では、熱に強い

 ▲ 油性の汚れがつきやすく、とれにくい

 ▲ 吸水性が低い

ポリエステルのお手入れ上の留意点(家庭で水洗いできる場合)

  • どの洗剤でも洗える
  • アイロンは中温(140~160℃)でかける

アクリル

アクリルの特徴

弾力があり、ニット類によく使われる繊維。

 ○ 弾力性がある

 ○ 保温性がある

 ○ 軽くてかさ高い

 ○ 強くて丈夫

 ○ 日光に強いので、色あせしにくい

▲ 耐熱性が低い

アクリルのお手入れ上の留意点(家庭で水洗いできる場合)

  • どの洗剤でも洗える
  • アイロンは低温(80~120℃)でかける

ポリウレタン

ポリウレタンの特徴

ゴムのように弾力性のある化学繊維。ストレッチ素材の原料として、幅広い衣料品に使用されています。

 ○ 伸縮性、弾力性がある

 ○ 軽くて丈夫

 ○ シワになりにくい

 ▲ 熱に弱い

 ▲ 黄ばみやすい

 ▲ 日光や塩素に弱い

 ▲ 経時劣化する場合がある

ポリウレタンのお手入れ上の留意点(家庭で水洗いできる場合)

  • どの洗剤でも洗える
  • 塩素系漂白剤は使えない
  • アイロンは低温(80~120℃)でかける
  • 必ず陰干しする

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