なんで男性は家事や育児に協力してくれない人が多いの?

 

夫婦共働きの世帯が当たり前のようになってきましたが、家事や育児は女性が中心の家が多いよう。何を隠そう、わが家も家事や育児のほとんどを私がやっています。今はフリーランスなので少し時間もありますが、以前フルタイムで働いていたときは、本当に大変でした。どうしてこのような状況になってしまうのか、「男性学」を専門とする武蔵大学社会学部助教授の田中俊之先生に聞きました。

夫たちは家事を自分の役割と認識していない

田中先生によると、「共働き世帯は増え続け、現在は専業主婦世帯を上回る数ですが、団塊ジュニア世代〈1971年(昭和46年)から1974年(昭和49年)生まれ〉の多くは、父親が外で働き、母親が家事育児をするのが当たり前という環境で育っています。

また、この世代は中学時代、男子が技術、女子は家庭科をやるというカリキュラムになっていたため、学校教育でも『家事は男性の役割ではない』とすりこんでしまったのです。つまり、家事は自分の役割ではないと思い込んでいるのです。

さらに実際問題、働き盛りの30~40代は家事の時間がとれないということもあります」とのこと。

家事をする習慣やスキルを身につけないで大人になっている

「夫は家事を“やらない”のではなく“できない”という場合もあります。女性でも実家を出るまで、家事の経験が少ない人も多いようですが、ずっと実家に住み、学校で家庭科も学んでいない男性はなおさら家事はできません。

1人暮らしを経験せずに結婚した男性は、家事をまったくやらずに生きてきた可能性もあるのです。家事をする習慣やスキルをまったく身につけないで大人になっているわけですね」(田中先生)。

それを知ってみると、自分の役割だと思ってもいなければスキルもない夫に、自発的に家事をやってもらおうと考えるのは、確かに無謀なことなのかもしれません。

夫の家事や育児参加へのカギは意識をかえること

「夫に家事や育児をやってもらうには、まず育った環境により作られた夫の家事・育児への考え方を変えてもらい、自分もやらなくてはいけないことだと気づいてもらう必要があります」と田中先生は話します。

さらに「夫は、家事や育児はうまくできないことを認め、妻も夫の家事・育児スキルの低さを理解してあげるのがいいと思います。妻が夫も自分と同じように家事ができると思って、間違いを指摘してしまうと夫にショックを与えてしまいかねないのです。それがさらに家事や育児から遠ざかる結果となってしまっては、元も子もありません」。

夫が家事1年生であることを理解し、広い心で伝えていくことからスタートすることが大切(田中先生)。

なるほど、確かに私の夫も、家事はほとんどやらない環境だったのかもしれません。だから仕事で疲れた私が1人で家事をしていても、自分の母親は1人で家事をこなしていたのだから、当たり前と思っているのかも。イラッとしてしまうこともありますが、そう育ってしまったのだからと考えれば、納得しやすいですね。

取材協力:武蔵大学社会学部助教授 田中俊之先生

写真:Thinkstock / Getty Images

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