今年の春、韓国で大流行していたMERSはどうなったの?

 

今年の春、感染者が拡大したことでニュースとなったMERS。韓国では今どんな状況なのでしょう。また日本では大丈夫なのか、そもそもMERSはどんな病気なのか、厚生労働省の健康局結核感染症課に聞いてみました。

その後、MERSはどうなった?

韓国では7月末に隔離措置が解除され、一部治療を受けている人もいるものの、事実上の終息宣言となりました。

一時期は死者36名となり、隔離対象者が1万人を超えました。隔離された人の中には日本人も数名含まれていましたが、ウイルス検査は陰性で、帰国してからも発症していないとのこと。今のところ日本には上陸していないようです。

韓国での感染者の累計は186人。7月にはフィリピンで感染者が2名見つかりましたが、拡大はしていないようです。

MERSとはどんな病気なの?

MERSの正式な名前は、中東呼吸器症候群(Middle East Respiratory Syndrome)。これは、2012年に初めて確認されたウイルス性の感染症です。以前騒がれた「SARS」と同じコロナウイルスの仲間ですが、未知の部分が多いといわれています。

感染源は中東にいるヒトコブラクダと言われていますが、不思議なことにフタコブラクダからは感染した例はないのだとか。

潜伏期間は、最長2週間程度。基本的には動物の病気なので、人にはうつりづらいといわれています。

人がどのようにMERSに感染するかは、正確にはまだ分かっていないのだそうです。

MERSの具体的な症状

主な症状は、38℃以上の発熱、せき、息切れなどのほか、下痢などの消化器症状を伴う場合もあります。風邪と症状が似ていますが、重い肺炎を引き起こすこともあり、死に至る可能性もあります。

ただ、MERSに感染しても症状が現われない人や、軽症の人もいます。風邪との見極め方は難しいので、MERSが発生した地域に旅行しているか、あるいは身近にその地域に旅行した人がいるかどうかが、1つの判断基準になるそうです。

症状が悪化して死亡する割合は、約40%。死亡例の約90%は、もともと疾患のある人との報告もあります。

とくに高齢者や糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全などの基礎疾患のある人は重症化する傾向があるので要注意です。

感染を予防するための対策

実は、MERSに対するワクチンや治療法は今のところ確立されてないそうです。症状が出ても、解熱や下痢を止めるなど、その症状に応じた治療が中心となります。

ただ、あまり不安になる必要はありません。MERSはインフルエンザよりも感染力が弱く、韓国で感染が広がったのは、院内感染や家族間の感染、病院に感染した患者のお見舞いに行った人など、限定されています。

WHO(世界保健機構)もMERSはうつりづらい病気だと判断しているので、韓国や中東への渡航を制限はしていませんでした。

飛行機や電車などで感染した人と乗り合わせ、咳やくしゃみなどの飛沫を浴びてしまったときは、感染する可能性もあるので要注意。

MERSが発生した地域に行くときは、咳やくしゃみをしている人との接触を避け、マスクをしたり、こまめに手を洗ったりして感染を予防しましょう。

MERS以外にも、昨年日本で大流行したデング熱はアジアの温暖な国で今年も発生し、死者も出ています。 夏休みに海外旅行を予定している人は、前もって現地の情報を調べて対策を考えておきましょう。

取材協力:厚生労働省 健康局結核感染症課

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