スコールとは何が違う? そもそもゲリラ豪雨とは

外出もままならないほどの雨が急に降り始める「ゲリラ豪雨」。洗濯物がびしょぬれになるだけならまだしも、事故や水害のニュースも多く聞かれるので、黒い雲が広がり出すとびくびくしてしまいます。いったい、ゲリラ豪雨とは何なんでしょうか?

大雨を引き起こすのは、夏の風物詩でもある“入道雲”!?

「実は、そもそも『ゲリラ豪雨』という気象用語はありません」と教えてくれたのは、株式会社ハレックスの気象予報士・青柳愛さん。一部の気象会社やマスコミを通じて、広く定着しましたが、正しくは「局地的大雨」や「短時間強雨」と呼ぶのだとか。
こうした大雨を引き起こすのは、夏の空によく似合うモコモコの積乱雲。地上付近に暖かく湿った空気があり、その上空に冷たい空気が流れ込んだときなどに発生します。

こうして不安定になった大気のバランスを整えるために降るのが、ゲリラ豪雨と呼ばれる雨。この雨に伴って上空の冷たい空気も降りてくるので、地上の温度が下がります。

スコールとは違うの?

熱帯地域で発生する「スコール」も、短時間強雨の一種。氷の粒を含まない雨雲から降るため、“暖かい雨”と呼ばれます。雲が発生してから30分~1時間後に降り始め、長くは続きません。
対して、日本で見られるゲリラ豪雨は“冷たい雨”と呼ばれる、氷の粒を含む雨。強い上昇気流と下降気流を伴った積乱雲から生まれる氷は、ときとして当たると痛いほどの大粒になり、地上へ降り注ぎます。こうした積乱雲が発生する場所と時間は特定しにくいため、降雨を予想するのはたいへん困難なのだそう。
実は、スコールもゲリラ豪雨も、雨雲が発達し始めてから降り出すまでの時間が短く、雨が激しく降るという部分ではまったく同じなのです。

次回は、そんなゲリラ豪雨がここ数年で増加した理由をご説明します。 

取材協力:青柳愛さん(株式会社ハレックス)

写真:Thinkstock / Getty Images

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