夏になるとシャッター裏に現れる…コウモリの駆除
都会に住んでいる人の中には、「コウモリ被害」と聞いてもなかなかピンと来ない人も多いかもしれません。しかし、他人事と侮るなかれ。コウモリ駆除の件数はネズミ駆除に次いで多く、住宅街でもその被害は年々増加しているというのです。
とくにこれからの季節は、気付かないうちにシャッターの裏などでコウモリが繁殖するケースが多発。そこで、「コウモリ駆除NO.1」代表取締役の梅木厚生さんに、コウモリ被害を防ぐ方法について聞きました。
ソリの概念を覆すスタイリッシュなスタイル
「狭くて暗く、雨風がしのげるところは、コウモリにとって格好の住処。住宅の屋根裏に住み着くことが多いですが、シャッターの裏や雨戸の戸袋に住み着くケースは後を絶ちません」と梅木さん。
日本で多く見られるアブラコウモリの体長はわずか5センチ程度。家やシャッターにあるほんのわずかな隙間からでも、難なく侵入して住み着いてしまうのだとか。
とくに森林、公園、外灯や河川が近くにある家は要注意。エサとなる小さい蚊などが多く、コウモリが好む環境なのだそう。
コウモリを放置すると、騒音や健康被害に悩まされることも
コウモリは冬眠する習性を持つため、冬から春先にかけてはその姿が見えません。しかし、姿が見えないからといっていなくなったわけではなく、住処に姿を潜めています。
「冬眠をしていたコウモリが活動期を迎えて動き出すと、家の内外を飛ぶ、動き回るといった騒音被害に悩まされます。また、健康被害も深刻。夜行性のコウモリは昼間は住処でじっとしているため、フンが同じところに溜まります。乾燥したフンが空気中に飛散すると、人に感染症を引き起こすこともあるのです」 。
ほかにも、コウモリに寄生しているノミやダニが人に被害を与える事例も。小さな体でも、被害は甚大。コウモリ被害は本当に恐ろしいですね。
大切なのは、コウモリにとって居心地の悪い空間を作ること
放っておくとさまざまな被害をもたらすコウモリ。シャッターへの侵入を未然に防いだり、駆除をするためにはどうすればいいのでしょうか?
「まずは、コウモリにとって安全な場所ではないと思わせることが大切です。シャッターはなるべく毎日開け閉めをして、コウモリにとっての居心地を悪くしましょう。市販されているコウモリ用や害虫用の忌避スプレーを使えば、ご自身でコウモリを駆除することもできます。
しかし、シャッターの戸袋にコウモリ用のバリアを取り付ける工事が必要になる場合もあるので、基本的には専門業者に任せることをオススメします」
コウモリは、鳥獣保護法によって無許可での殺処理は禁止されています。コウモリ駆除の専門業者も滅多に殺処分はせず、コウモリを捕獲をして山に返した後、住処だった場所に二度と侵入できないよう侵入経路を塞ぐことでコウモリ駆除を行っているのです。
コウモリ被害から身を守るためにも、シャッターや屋根裏の様子に日頃から気を配ることが大切。その上でコウモリの気配を感じたら、すぐに専門業者や近隣の役所の鳥獣保護課に相談してくださいね!
2016.6.15