なぜこわい?PM2.5が私たちの身体に与える影響

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    工場や自動車から出たガスやススが光と反応してできた粒子がPM2.5

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    喘息や心臓病、脳卒中などに影響があるという報告も

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    大気汚染がひどいときは、外出を控えるかマスクなどで対策を

近年になってとくに警戒されているPM2.5。しかし、PM2.5とは何なのでしょうか? また、体内に入るとどんな健康被害が予想されるのでしょうか?

PM2.5について詳しく知るために、専門家3名にお話を伺いました。

PM2.5とは何なのか?

工場の煙突から煙が出ているイラスト

「大気中に浮かんでいる微粒子を大気エアロゾル(大気微粒子)といい、PM2.5はそのうち直径2.5μm(マイクロメートル。ミクロンとも呼ぶ。2.5μmは2.5mmの1000分の1)以下の粒子の総称です。

PM2.5には、大気中に工場や自動車から排出された二酸化硫黄(SO2)ガスが大気中で化学反応を起こしてできた硫酸塩エアロゾルが含まれています。また、工場や自動車からは、黒いススや有機炭素系化合物が直接大気中に排出されます。さらに、光化学スモッグ中では、有機炭素系化合物が生成されます。

これらの3種類の化学物質は、非常に小さい粒子で、PM2.5に含まれる主な成分です。

PM2.5は物を燃やすと排出されますので、たばこの煙にも含まれています。さらに、黄砂や火山からの排出物にもPM2.5が含まれていますが、PM2.5よりも大きい粒子の方が多く含まれています」(中島教授)。

スギ花粉が約30μmなので、花粉よりもさらに小さな粒子であることがわかります。

PM2.5が体に及ぼす影響とは?

人の体の中に「PM2.5」の文字を入れたイラスト

2.5μmと非常に小さいため、体内に入りやすく、健康被害を引き起こすことが考えられます。具体的には、どんな影響が考えられるのでしょうか?

「肺や気管支など呼吸器系に到達しやすいことから、とりわけ、呼吸器疾患(喘息など)や循環器疾患(心臓病、脳卒中など)に対して影響があるという報告が数多くなされています。人体への影響の出やすさには個人差がありますが、なかでもお子さんや高齢者には影響が出やすいと考えられているほか、もともと喘息などの呼吸器疾患や、心臓病などの既往のある人にも影響が出やすいと考えられています。

また、2013年10月には、大気汚染物質には発がん性があることがWHOの国際がん研究機関から発表されました。

長期間PM2.5濃度が高い地域に住んでいた人は、そうでない地域に住んでいた人よりも肺がんにかかる可能性が高くなるということも指摘されています。

花粉症と大気汚染との関連については、まだ知見が少ないため、はっきりしたことは言えませんが、大気汚染濃度が高い地域は、低い地域に比べると、花粉症やアレルギー症状(鼻水、くしゃみ、目のかゆみ、咳込みなど)の出現が多い可能性があるとの研究報告も出ています」(上田主任研究員)。

外出の際は要注意!

家の窓から外を見ている老人と子どものイラスト

大気汚染がひどいときはなるべく外出を控えましょう。とくに体への影響が出やすいとされる高齢者や子どもは、どうしても外出しなくてはいけない場合は、マスクをするなどの対策も検討しましょう。

取材協力:

中島映至さん

宇宙航空研究開発機構(JAXA)第一宇宙技術部門地球観測研究センター(EORC)センター長(2014年取材時:東京大学大気海洋研究所 教授)

鶴田治雄さん

一般財団法人リモート・センシング技術センター(RESTEC) 研究開発部特任主席研究員(2014年取材時:東京大学大気海洋研究所 特任研究員)

上田佳代さん

京都大学大学院工学研究科准教授(2014年取材時:国立環境研究所 環境健康研究センター主任研究員)

イラスト:くぼこまき

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