2017.12.27 Wed
制服やスーツの”テカリ”をスチームアイロンで直す方法

スーツや制服には、毛羽立ちを抑える「サージ」と呼ばれる加工を施したウール素材が多く使われます。なめらかな手触りで、季節を選ばず着ることができる反面、テカリが生じやすいという特徴があります。 でもあきらめないで!そのテカリ、アイロンで元に戻せるかもしれません。
テカリの原因は押しつぶされてフラットになった繊維
そもそも、テカリの原因は圧迫や摩擦にあります。たとえば、あて布をせずにアイロンをかけたとき、繊維が押しつぶされてフラットな状態になるので、光を反射してテカリが生じます。
また、着用頻度の高いスーツや制服などは、肘や袖、お尻の部分の繊維が頻繁に押しつぶされる上、摩擦ですり減ってしまうことで、表面がよりツルツルになりテカってしまうのです。
解決策1 たっぷりのスチームで繊維を復元
着用することで生じてしまったテカリを予防するのは難しいですが、つぶれてフラットになってしまった繊維をふっくらと起こして、テカリを直すことはできます。
まずは、“浮かせスチーム”を試してみましょう。アイロンを生地から1cmほど浮かせた状態でたっぷりのスチームをかけます。
これは、繊維の復元力を利用する方法です。摩擦でつぶれてしまった繊維表面のウロコ状の部分をたっぷりのスチームで開かせることで、テカリを直します。
解決策2 スチームで直らないときは歯ブラシを使う
スチームアイロンだけで対処できないテカリには、歯ブラシを使います。
テカリ部分は繊維が寝ている状態なので、固めの歯ブラシで繊維の流れと逆方向にこすり、繊維を起こしてから浮かせスチームをあてます。特に摩擦によってすり減ったお尻や肘などのテカリにはこの技が効果的です。繊維が完全に寝てしまった状態から起こすのは難しいので、テカリに気が付いたら、早めに対処するのがコツです。
アイロン時のあて布、複数着着回しでテカリ発生を防ぐ
テカリの直し方はわかりましたが、予防策はあるのでしょうか。
一番の予防策は繊維を寝かせないことです。スーツや制服をアイロンがけするときは、「必ずあて布を使い、滑らせないでおさえるように」かけるのがポイント。もちろん浮かせスチームでもOKです。
ポケットなど段差のある部分は、アイロンがけをすると生地の段差の部分に「アタリ」の線ができたり、テカリが出やすいのですが、それは凹凸のあるタオルを当ててアイロンをかけることで防げます。
またできるだけ複数着用意し、連続して着用しないこと、着用後にブラッシングをすることでもテカリの発生を遅らせることができますよ。
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