2020.03.06 Fri

これだけはやっておきたい!マンション住まいの防災対策7つのルール

大地震が発生すると、エレベーターの停止や断水、高層階の居住者の孤立などが心配される中高層マンション。防災対策のために日頃から何を備えておけばいいのでしょうか。防災の専門家・NPO法人ママプラグ、アクティブ防災事業代表の冨川万美さんにマンション住民が心がけたい防災対策を聞きました。

マンションの防災対策

1.日常的に部屋を片付けておく

マンションに家族3人(パパ、ママ、2歳の子ども)で暮らす家庭を想定した防災対策で最も重要なのは、家の整理整頓。
「揺れが収まったら、まずは出入り口の確保をします。また、多くのマンションの場合、大地震ではガスは自動で止まるので、慌てて消化確認というよりは、調理中の加熱した油で火傷しないようにするなど、冷静に安全を確保しましょう。床にものが散らばっていたりすると、速やかに避難行動ができません。キッチンに刃物を出しっぱなしにしたり、お子さんのおもちゃを散らかしておくことのないような状況が望ましいですね」

マンションの防災対策

2.食品や飲料を多めに備蓄

在宅避難が基本となるマンション住まいでは、日頃から飲料水や食糧をしっかりと備蓄しておくことが防災対策として重要です。
「耐震構造的に高い安全性を確保しているマンションでは、慌てて外に避難するよりも自宅の方が安全であることが多いです。そのため、自宅で避難生活を送ることを前提に準備してください。水道・電気・ガスなどのライフラインが止まるので、1週間は暮らせるように備蓄してください。また、エレベーターが止まりますので、高層階にお住まいの方は物資確保のために頻繁に外出することが難しいということを念頭において準備しましょう」

マンションの防災対策

3.転倒・ガラス対策を行う

マンションの高層階は、地上よりも大きく揺れる傾向にあります。
「長周期地震動といって、ゆっくりとした揺れが非常に長く続きます。そのため、家具などの転倒やガラスの破損の危険度が高いです。家具には転倒防止器具を設置したり、窓ガラスや食器棚・本棚のガラス戸には専用の飛散防止フィルムを貼りましょう。一気に行うのは大変なので、リビングやお風呂、寝室など、家族が無防備に過ごしている部屋の耐震対策から行っていくといいでしょう」

マンションの防災対策

4.寝室の安全を確保する

特にとっさの行動がしにくい場所といえば、寝室です。
「頭上にものがない状態にしておきます。ガラスの飛散があってもスムーズに行動できるようにルームシューズを置いておくのも大切です。また、起きてすぐに行動しやすいよう、懐中電灯やランタンを手の届く場所に置いておきます。安全な部屋があることは、被災後の生活スペースの確保につながります」

マンションの防災対策

5.備蓄はなるべく分けて保管

食糧やお水などの備蓄は、キッチンの戸棚などにしまっているご家庭が多いかもしれません。
「備蓄は一箇所にまとめて置いておくのではなく、数カ所に分けることをオススメします。被災直後はものが散乱してしばらく片付かないものです。万が一取り出せないことのないように、複数に分けていると安心です」

発災後に注意すること

ここからは、実際に大地震が起きた後に気をつけるべきことをチェックしていきましょう。

1.トイレは流さない

断水したら絶対にトイレは流さないようにしましょう。
「発災後は下水道の破損やマンション内での設備の故障などが考えられます。むやみに流すことで汚水が逆流した例もあります。便器にビニール袋をかぶせ、凝固剤や消臭剤などをセットして燃えるゴミとして処理するように対策を整えましょう」

2.マンション内で連携をとる

発災時には、近隣住民との助け合いが重要です。
「物資を分け合えたり、情報交換がしやすいのはマンションのメリットですよね。また、余震が続くなど不安な時期に声を掛け合える人が近くにいることは、とても心強いものです。普段から顔の見える関係性を築き、コミュニケーションを取り合うことは、災害時の生活を大きく助けます」

大切な命を守るため、発災後の在宅避難生活を安心して送るため、いざというときの備えが重要です。まずは各部屋のチェックから始めて、できる限りの防災対策を行いましょう。

マンション住まいのオススメ防災グッズ 本当に必要なものは何?

<プロフィール>
NPO法人 MAMA-PLUG
冨川万美さん
子育ての当事者が直面する社会問題について、 クリエイティブな視点から解決に向けた取り組みを行い、家族の未来を設計する事業型NPO法人MAMA-PLUG のアクティブ防災事業代表。重要だとわかっていながら、重い腰をあげることができない防災について、「楽しく学び、賢く備え、自分で考え行動できる防災を!」をモットーに、対象者層のライフスタイルを考慮した、思わず取り組みたくなる防災術や、防災に関する課題解決をテーマとした防災企画を提案している。

写真:

矢部ひとみ

ライター: