2021.05.21 Fri

識者に聞く!カビの生えやすい梅雨前に徹底したいカビ対策

例年、GW明けから6月にかけて沖縄から本州に梅雨入りが発表されます。梅雨と聞いてまず思い浮かぶのがカビの被害です。そこで、病院や公共施設をはじめとした環境衛生のスペシャリストである(株)プラナの松本忠男さんに梅雨前に徹底したいカビ対策について伺いました。

ジメジメする梅雨の時期は
カビの悩みが増大!

連日、雨天が続く梅雨の季節。この時期、多くの人を悩ませるのがカビの被害です。
「梅雨にカビが生えやすいといっても、急に出てくるものではありません。カビの胞子があることを大前提として、増えやすい環境が整うことで、一気に増えて目に見えるようになるのです。その環境というのが「室温20〜30℃」「湿度70%以上」「汚れなどの栄養分」の3つの条件で、梅雨にはこの条件が揃いやすくなります。カビによる被害で深刻なものは、健康への悪影響です。カビが大量に体内に入るとアレルギーを起こしやすく、またカビの胞子は小さいので肺に入り込んで肺炎になる可能性もあります」

カビを生やさない
3つの基本対策

では、カビを生やさないためにはどのような対策をとればいいのでしょうか。
「目に見えるカビがあるということは、すでに周囲には多くの胞子が飛んでいる可能性もあります。つまり、目に見えない時からカビの胞子がどこにあるのかを知り、抑え込むことが大事です。具体的な対策としては、先ほど説明した3つの環境が整わないようにすること。ただし、室温20〜30℃は一般的な生活の温度で変えることは難しいので、他の2つ条件である「湿度」「汚れ」をいかに減らしていくかが重要です」

梅雨前に徹底したい
場所別カビ対策のポイント

■浴室

「まずは換気扇を点けたり窓を開けたりして浴室内を乾燥させましょう。窓を開ける場合は、外気の入口と出口の2箇所を開けること。その際、入口を狭くし出口を広くすることで、風を外に押し出す力が増すことができます。さらに、窓や換気扇から離れたところにある四隅の小物ラックや凹凸のあるシャワー栓まわり、椅子、お風呂の蓋などは水が溜まりやすく乾きにくいので、入浴後にタオルで水気を拭き取りましょう。また、シャンプーのボトルなどは乾きやすくするために、なるべく換気扇近くの中央や窓際に移動させるのがいいでしょう」

■トイレ

トイレットペーパーの破片や衣類の摩擦によるホコリなど、汚れのたまりやすいトイレ。さらに水気も多いのでカビがとても生えやすい環境です。
「マットなどの繊維ものはカビが生えやすく、小物類もホコリが溜まりやすいので、必要でないなら置かないほうがいいでしょう。とくにアレルギーがある方や高齢者、体調の悪い家族がいる場合は注意が必要です」

■居室(カーペットやカーテン)

「繊維が連なって交差しているカーペットは、一本一本の繊維に食べ物のカスやフケ、皮膚片など、さまざまなゴミがまとわりついています。そのまま放置してさらに湿度が加わると繊維の中にカビが大量に発生するので、梅雨前に必ず洗濯やクリーニングをしましょう。また、カーテンは冬場の結露でカビの胞子がついている状態です。冬場は乾燥しているので大量にカビが発生するところまではいかないのですが、湿度が高くなる梅雨には増えやすくなるのでカーペット同様に洗濯しましょう」

■クローゼット、押入れ、靴箱

「扉が閉まっていて風通しの悪いクローゼットや靴箱もカビが生えやすいので、水分を減らすことが重要です。除湿剤を設置したり、ときどきサーキュレーターを一方の壁に当てるなどして風をまわすことが効果的です。さらに、普段から衣類や靴同士は隙間をあける、カビやすい革製品はなるべく置かないようにするなどを意識するといいでしょう。また、拭き掃除をするときは乾拭きが絶対条件です。ホコリは乾いているので、いきなり水気で拭くと取れるのではなく貼りつけて引きずり回してしまうからです。ポイントは、ホコリを運ぶイメージで必ず同じ側面が進行方向側になるようにすること。行ったり来たりやグルグル回して拭くと、汚れを置いてきてしまったり撒き散らしているだけです」

■洗面所

「衣類の着脱でホコリが多く、さらに水気のある脱衣所も、トイレ同様にカビの生えやすい場所です。窓を開けたり、換気扇を使うことはもちろん、換気扇のフィルターの掃除も忘れずに行いましょう。そして最も気をつけたいのが洗濯機です。毎回使い終わったら蓋を開けておき、『洗たくそうハイター』を使って定期的にクリーニングしましょう」

■エアコン

「多くのエアコンには換気の仕組みはありません。冷房の場合は中に水滴が溜まるので、室温が高いと一気にエアコン内部にカビが生えてしまいます。フィルターをこまめに掃除することや、使用する際にいきなりオフにするのではなく、30分くらい除湿運転をし、エアコン内部を乾燥させる、もしくはスイッチがオフの状態でカビが生えやすいので、オンにする際は窓を2箇所あけて換気するといいでしょう。仮に室内にカビの胞子が撒かれたとしても、室外に出ていくことができるからです」

それでもカビが
生えてしまったら

一度生えてしまうと、通常の掃除では落とすのが難しいカビ。そこで使いたいのが『強力カビハイター』です。まずはカビ取り剤の効果を十分に発揮させるために、浴室用洗剤『バスマジックリン』で石鹸カスなどの汚れを落としします。すぐにカビ取りする場合は、液が薄まってしまうので水気を取った後、カビの発生場所から10㎝ほど離し、『強力カビハイター』をスプレーします。ゴム手袋、マスク、メガネを着用し、必ず換気しながら行いましょう。スプレーして約5分置き、すすぎ残しがないようにしっかり洗い流します。もしそれでもカビが落ちない場合は、ペーパーなどを使った『強力カビハイター』の湿布が効果的です。

松本さん曰く、黒カビの胞子は5マイクロメートルほど(1000分の5ミリ)なので、お風呂に直径5ミリの黒カビがポツンと生えているとすると、少なくともそこには1000個以上のカビの胞子が存在することになるそう。目に見えるカビになる前の早めの対策が不可欠なことがわかります。カビが増える悪条件が揃う梅雨前にしっかり対策をして、家の中を清潔に保ちましょう。

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・カビハイター

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(識者プロフィール)
株式会社プラナ 松本忠男さん
病院清掃36年目の医療環境管理士、整理収納アドバイザー1級。
フロレンス・ナイチンゲールの著書「看護覚え書」に共感し、35年間、病院の環境衛生に携わる。「人の住む環境を整えることは、人のいのちを守ることである」その信念を胸に、科学的根拠のある健康を守る掃除法を確立し、一人一人に寄り添った居心地良く、笑顔が増える環境をとことん工夫、創造し、サポートしています。金スマ、林修の今でしょ講座、ヒルナンデス、あさイチなど、テレビ出演多数。著書『健康になりたければ家の掃除を変えなさい(扶桑社)』他15冊。
https://www.kenkousouzi.com

写真:

伊藤大作

ライター: