家事シェアリングが男性にもたらすメリットとは?

 

家事シェアリングは、妻にメリットが多いイメージですが、実は旦那さんにとっても良いことがたくさんあるのだそう。例えば仕事にも好影響するのだとか。家事シェアリングのメリットについて、ファザーリング・ジャパン代表の安藤哲也さんに詳しく伺いました。

営業成績がアップしたり、アイデアの捻出に効果も

3人のお子さんを持ち、現在は一番下のお子さんの保育園の送り迎えをすべて担当しているという安藤さん。食器洗いや洗濯物干しなどの家事も、率先してやっているそう。育児に参加し、家事シェアリングすると、家族関係だけでなく仕事でも目に見える効果が出るのだそうです。

「ファザーリング・ジャパンでは、半年ほど育休を取る男性が多いのですが、復帰後、ほとんどのメンバーが営業成績を上げています。 奥さんが先に仕事に復帰するケースも多いのですが、その場合は、旦那さんがずっと赤ちゃんと2人きりになります。赤ちゃんは言葉が話せないため、聞く力、共感する力、見る力が自然にアップします。また、言葉を理解できない赤ちゃんに、何とかして伝える力も必要です。これらはすべて、営業力に生きてくるんです」。

さらに家事シェアリングもすることで、思わぬ効果が。

手慣れた家事は、手だけ動いていて頭が空っぽの状態なので、頭を使った仕事(ブレインワーク)の時間に最適なんです。時間ができると『食器洗いしなきゃ』じゃなくて『ブレインワークしよう』と考えます。先日も、食器洗いをしている最中にアイデアが生まれたので、サッと手を拭いてメンバーにメール。もう一度食器洗いに戻って、全部終わった後にメールをチェックすると、たくさんのレスポンスが届いていました。特に経営者など、3年後、5年後を考えなくてはいけない職種の人にはぴったりだと思います」。

投資とリターン、PDCAなど、家庭を仕事と同じように考えてみよう

育児や家事などを含め、家庭を仕事のプロジェクトと同じように考えれば、さらに面白さが増すのだとか。

「『子どもが小さいうちは母親に任せて、少し大きくなってから育児に関わろう』と考えていると、後から痛い目を見ることになります。子どもが乳幼児期のうちに、父親が育児・家事に時間をかけるのはまさに投資。先行投資で育児・家事に参加をしておけば、例えば子どもが思春期になったときでも、家族とのコミュニケーションがラクになるというメリットがあるのです」。

まさに投資とリターンの考え方。子どもが独り立ちをした後、奥さんと仲良く余生を暮らすためにも必要なことだと、安藤さんは話します。

さらに、ビジネスの世界でよく使われるPDCA(Plan Do Check Action)の考え方は、育児や家事シェアリングにも有効なのだとか。

まずは夫婦で計画し、気軽に実行してみて、無理を感じたら修正すればいい。プラン⇒実行⇒チェック⇒修正という仕事でのやり方を、家庭に持ち込めばいいんです。ただ、きっちり計画したつもりでも、子どもが病気になるなど思いがけないアクシデントが生じることも。これも仕事におけるリスクと同じですから、事前に対策を考えておけばよい訳です」。

なるほど。仕事と同じ考え方なら、旦那さんにも伝わりやすいですし、明確に意識の共有ができそうです。

家族との時間が増えて、みんながハッピーに

ご自身のお仕事は、子どもが生まれる前後の夫婦に向けた育児のコンサルティングや、講演がメインだという安藤さん。参加した男性の意識や家庭は、その後変わっているのでしょうか。

「ファザーリンクジャパンの講演に参加する男性の半数は、奥さんから半ば強制的に送られてきた人たち。『今だって家事はきちんとやっている』と考えていて、不本意ながら来ている人が多いです(笑)。

でも講演を終えてみると『自分は育児も家事も全然できていませんでした』『これまでの僕はハリボテでした』といった感想をいただきますね。男性の意識はまだまだ育てる余地があります。また『講演を機にスイッチが入って、育児・家事をするようになり、家に帰るのが楽しくなりました!』と声をいただくこともありますね」。

男性は、仕事だけじゃなく育児や家事だって「やればできる。能力もある」。1番必要なのは「きっかけ」なのかもしれません。

最後に、安藤さんにとって家事育児とはどんなものか聞いてみました。

「家事はクリエイティブです。義務ではなく、楽しい自分の権利。人生は仕事だけではありません。家事、育児、地域のことなど、全部ひっくるめて自分の人生として責任を持った方がいい。男性は稼ぐだけ、という時代ではないので、新しい父親の在り方を自分でクリエイトしていってもらいたいです」。

確かに、昔の「お父さん像」「男性像」が通用しない現代。自分で理想の形を作り上げていくしかありません。家事シェアリングは、理想の形になるための1ピースなのかもしれませんね。

実際に家事シェアリングしているお宅を覗いてみよう

写真:Thinkstock / Getty Images

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