浴衣:美しく仕上げる洗濯方法
色落ちしやすいものもあるので、事前に必ず色落ちテストをしましょう。洗い方や干し方を守って洗濯し、のりづけやアイロンがけも行うと、シワや型くずれを防ぎ、美しく仕上がります。
※浴衣の洗濯表示にの記号がついている場合、家庭では洗濯できません。事前にご確認ください。
洗濯前の確認事項
洗濯機の設定
コース設定
洗濯機のコースは「おしゃれ着(ドライ)コース」などの、やさしく洗えるコースに設定し、「おしゃれ着用洗剤」を使って洗濯します。
※コースの名称と内容は、洗濯機の機種によって異なりますので、洗濯機の取扱説明書を確認しましょう。
脱水の設定
衣類の洗濯表示で、乾燥のやり方を示すの記号の中心に二重線が記載されている(
・
・
・
)場合、「脱水なし」に設定しましょう。濡れ干しの記号でない場合も、シワになりやすいので、脱水は短い時間に設定しましょう。
色落ちの確認
使用するおしゃれ着用洗剤の原液を目立たないところにつけ、5分後に白い布をあてて、軽く押さえる
- 布に色が付いたら、単独で洗う
浴衣の帯は、洗わずケア
浴衣の帯は、基本的に洗いません。着用後、乾いたタオルなどで汗や汚れをとり、ハンガーにかけて陰干しし、湿気をとりましょう。
洗濯前の前処理
食べこぼしなどのシミ汚れは前処理
- ティッシュや乾いた布で、あらかじめ汚れの油分をふき取る
スプレーまたは液体タイプの酸素系漂白剤を汚れに直接塗る
※洗濯表示にの記号が付いている場合、漂白剤を使用できません。代わりに、おしゃれ着用洗剤を直接塗ってから洗濯しましょう。
洗濯機を使った洗い方
洗濯ネットに入れて洗う
- たもとのゴミ・ホコリをとる
左右のそで口をあわせ、そでだたみをする
身ごろを4つに屏風だたみにして、洗濯ネットに入れて洗う
汚れやすいすそが、いちばん外側にくるようにたたむのがポイント。
洗濯終了後にのりづけ
- 浴衣を洗濯機に残し、低水位で「洗い(3分)」と「脱水」にセット
水がたまったら、浴衣にかからないように使用量の目安に合った洗濯機用のり剤を入れる
- 洗濯機を3分間まわし、軽めに脱水
のり剤を使用することで、パリッと仕上がり、アイロンがけもラクになります。
洗濯機を使わない洗い方(手洗い)
衣類の洗濯表示で、手洗いを示すの記号の衣類も、洗濯機の「おしゃれ着コース」で洗濯できますが、色落ちする浴衣を単独で洗う場合など、手洗いの方が便利なこともあります。
やさしく押し洗い
浴衣の洗濯は、手で押し洗いをした後、すすぎを1回し、のりづけをします。
- 30℃以下の水を洗面ボウルや洗い桶に張る
- 使用量の目安に合ったおしゃれ着用洗剤を溶かし、たたんだ浴衣を入れる
水中で20~30回、手のひらで押したり、持ち上げたり、「沈める」「浮かせる」を繰り返す
- 洗濯機で30秒ほど脱水
- 洗面ボウルにきれいな水を張り、3.と同じ要領ですすぐ
- 洗面ボウルの水を張り替え、使用量の目安に合った洗濯機用のり剤を溶かす
- 浴衣をひたし、軽く押して液を全体にいきわたらせる
- 洗濯機で30秒ほど脱水
干し方
たたいてシワを伸ばす
洗濯が終わったら、浴衣をすぐに取り出し、手でパンパンとたたいてシワを伸ばす。
日陰でしっかり乾かす
さお干しの場合
たもとの部分で2つ折りにして竿にかけ、えりと両肩の3か所にワイヤーハンガーを入れる
ワイヤーハンガーを3つ入れると適度な重しになり、型くずれなく乾きます。
- えりの形や縫い目の方向を手で整える
- 肩縫いと脇縫いの部分を洗濯ばさみでとめる
ハンガー干しの場合
乾きやすさと型くずれ防止のため、和装ハンガーにかけて干しましょう。
アイロンのかけ方
アイロン前の確認事項
設定温度を洗濯表示で確認
アイロンの底面温度の上限は、衣類の洗濯表示のの記号の中の、点「●」の数で表されます。点が3つ記載された
の洗濯表示がついている場合は高温、
であれば中温、
は低温で設定しましょう。
また、あて布の使用が必要な衣類は、「あて布使用」などの言葉で記号の近くに記載されます。アイロンをかける前に確認しましょう。
アイロンがけのポイント
- えり、背中、前身ごろ、そでの順にかける
えりはパリッと仕上げるため、アイロン用のり剤をスプレーしてからかける
肩線、脇線など折り線はしっかりプレスする
帯は、シーズン終了後、シワがある部分にあて布をあて、アイロンがけ